先日、元動物園職員(爬虫類担当)の方とお話する機会がありました。
全国いろんな動物園で飼育員を経験し、私の地元の動物園にも在席しておられました。
しかし、その当時この園には亀類がいませんでした。
そこで、ケヅメリクガメを譲り受け、カメ類の飼育展示を開始。その展示開始当時のメンバーだったのです。
プライベートでリクガメ飼育者の私は興奮気味で話をお聞きしていました。
最初はケヅメリクガメだけしかいませんでしたが、そこから少しずつ種類が増えていき、現在はいろんな種類が展示されています。その展示方法も工夫し、カメ舎を設立。更には繁殖まで成功、現在園内で着実にカメたちが増えていっています。
しかし、途中から少し落ち込むというか、意気消沈というか、なんとも言えないテンションになってしまいました。
なぜそうなってしまったか。
皆さんホウシャリクガメはご存知ですよね?
このリクガメを日本初の孵化まで成功させたのは野毛山動物園です。その当時の担当者と、冒頭の飼育員さんはお知り合いでした。その時の苦労話をお聞きしていると、餌にはちみつを混ぜたらいい、という論文があり実践してみたなど、とても趣味でリクガメを飼育している、素人の私にはないような発想、試行錯誤などを繰り返していました。とてもじゃないが敵わない(当たり前ですが)と思いました。
凄い方たちなんだと尊敬の眼差しでしたが、逆に自分はなんてちっちゃいんだと落ち込みました。
ただ趣味で1頭のヘルマンリクガメを飼っているだけ。
この人たちは信念を持って、成果を求めて一生懸命に行動していた結果が日本初という快挙に繋がったんだなというのが伝わってきました。
数日間はこのモヤモヤなのか分かりませんがテンションが上がりませんでした。
ただ、この方とお話できた事は私にとって凄い経験です。これからの私の生き物飼育の大きな糧になりそうです。生き物を飼育することは私にとって楽しみな趣味になっています。仕事や使命感でやっているのではありません。落ち込まず、ヘコまず、自分なりの楽しみ方を見つけていきたいと思います。